すり替えられた花嫁 [ シャーナ・ガレン ]のレビューは！？

年齢不詳さん
意に反して結婚させられたヒーローとヒロインが、愛をはぐくんでいくという、よくある設定のお話ですが、明るめの作品で、楽しく読めました。家族がヒロインにけっこうひどい仕打ちをするのですが、ヒロインのいとこの結束が固くてヒロインを精神的に支えます。このいとこたち４人の行動がとても味があって（男装して街を徘徊？したり、ガールズトークでもりあがったり）、ストーリーはすごくインパクトがあるわけではないのに、楽しく読了です。

年齢不詳さん
ヒロインは、アルコール中毒(と思われる)父親からの暴力で男性を信用できず、性格が父親似の妹からも意地悪をされ、使用人のような扱いに甘んじている。政治的野心に満ちた伯爵から妹が求婚されると、妙に保守的な父親から、やっぱり姉から嫁ぐべきと迫られる。相手を見つけられない彼女は、妹なら伯爵どころか公爵か王子でもと考えた父親の策略で、妹の婚約者の伯爵と結婚させられてしまう。伯爵は政治的に有利と選んだ花嫁とは違うものの、なぜか惹かれてしまう妻を、理想の花嫁にしようと心を尽くす。 といったストーリーですが、ヒロインの性格が今ひとつしっくりきませんでした。内気で初対面の人にはとても緊張するといいながら、妹を舞踏会から連れ出し縛って茂みに隠す、なんて大胆なことをするのです。父親も一応彼女に、自分で花婿を見つけるよう言います。昔から家を出る手段として結婚を利用する例はありますから、彼女も手なずけられる相手を見つければいいだけじゃないの、なんて思ってしまいました。 政治的にも跡継ぎのためにも妻が必要になった伯爵は、意に添わない結婚に戸惑うヒロインに、それはそれは優しく接します。彼女が悪いというわけではないけれど、ちょっと子どもっぽい振る舞いをする彼女に、とっても大人な対応をする彼は、お人好しに見えるくらい良い人でした。